僕が僕であること(仮)

ウルトラマンが大好きな9歳の息子とのウルトラ備忘録です。

~ウルトラマンの名のもとに~最終回直前『ウルトラマンR/B』について

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 今週の22日、いよいよ最終回の放送を迎える『ウルトラマンR/B(ルーブ)』。

 ついこの間始まったばかりと思っていたのにもう最終回。昨年の『ジード』以上に、あっという間だったなという印象が強いです。2クールの放送期間にだんだん目が慣れてきて、だいたいこのくらいの時期にこういう展開が来るだろうと想像できるようになったのが大きかったかもしれません。決して悪い意味ではなく、これまでウルトラを見てきたこちらが期待しているものを、一定の安心感を保ちながら見せてくれた番組だったなと。半年間、とても楽しく追いかけることが出来ました。

 今回は、最終回直前という現時点での『ウルトラマンR/B』に関する僕の思いをまとめてみました。正直、特に後半以降の展開には疑問に感じる点がやや多く、個人的にはモヤモヤ感のほうが少し強いです。でも、なぜか嫌いになれないのがこの『R/B』という番組の不思議な魅力でもあり、考えれば考えるほど思い入れが深まっていくこの不可思議な現象。その辺りの心境を、何とか言葉にしてみたいと思います。

 

謎かどうかも謎、はちょっとズルい

ryo-nf3000.hatenablog.com

 ロッソとブルの2人が合体して誕生する最強形態「ウルトラマンルーブ」の初登場回がいまひとつ盛り上がりに欠ける内容だった、というのは上のエントリーでも書きました。

 『R/B』という番組全体に言えることだと思うのですが、一つひとつの展開や動きに対しての理由付けや物語の踏み込み具合が凄く甘かった気がするんですよね。湊兄弟がウルトラマンの力を得ることができた理由とか、未だに説明がありません。最終回で明かされるとしても、ちょっと遅すぎた気がします。突然ウルトラマンをはじめることになった湊兄弟の戸惑いが、そのまま見ている僕らの戸惑いと重なってしまってすっきりしない。

 アサヒの正体や消えた母親という、全体を通しての謎で視聴者の興味を引っ張る手法そのものはいいと思うのですが、「ここはあえて説明しません」という部分があるなら、それがどの部分か分かるように明確化して欲しかった。

 そもそもクリスタルって何なの?とか、そこに歴代のウルトラマンや怪獣が描かれている意味は?とか。第1話から、いつか説明してくれるんだろうなと期待しながら見ていた要素が結構残っています。ホームドラマというコンセプトはある程度成功していただけに、この辺の投げやり具合がちょっと勿体なかったなと。

愛すべき湊家の人々

 それでもこの番組を楽しく見ることが出来たのは、キャラクターの力が大きいです。湊家の、お母さんを含めた5人の家族感。キャスティングもベストだったと思いますし、毎週彼らのやり取りを見るのが楽しみでした。

 特に僕は、自分が2人兄妹の長男ということもありカツミへの思い入れが強いです。兄貴ならではのあの生真面目さと不器用さ。わかりみが深かった(笑)。新しいクリスタルを手に入れてもそれを使うことには慎重な姿勢をとったり、戦いの中でも兄弟の個性がはっきりと表れていてたのが良かったと思います。イサミのあのダルい感じも、「あー、こんな弟見かけるわー」って何度も思わされましたしね。演じる平田雄也さん、小池亮介さんお2人の演技が自然体で素晴らしかった。

 彼らがウルトラマンとして成長しても兄弟としての関係性は最初から変わらないまま、というのもリアリティがありました。あとはルーブに合体した後、イサミが「カツ兄ばっかずりぃーよ、俺にも極クリスタル触らせろー」とか言って喧嘩でもすれば完璧だったのですが。

 失踪していた母親・湊ミオ役の眞鍋かをりさんも、意外なキャスティングでしたが『R/B』の世界観にマッチしていました。異次元空間から姿を現した後も、明るく活発で地球規模の危機に対してもペースを崩さないあたりはいかにも湊家のお母さん。というか、こんなに若くて美しいお母さん普通に羨ましいぞカツミとイサミ(笑)。

息子の特撮原体験を追う

 僕の『R/B』への愛着は、やはり息子のハマり具合と連動しています。番組のメインターゲットである息子がこれだけハマっているのだから、僕みたいなアラサーのオタクがウダウダ言うこともなかろう。『R/B』の放送が始まってから、昨年の『ジード』のとき以上にウルトラマン漬けの日々を送らせていただきました。

 カツミとイサミの決め台詞「俺色に染め上げろ!」なんか、一体どこから来た決め台詞なのか今のところ全く意味不明なんだけど、息子がジャイロ片手に叫び続けてるからいっか、みたいな(笑)。いやでも、本当に息子が満面の笑みで番組を楽しんでいる姿を見ていると、何でも許せてしまいます。ウルトラマンは、彼らのために作られた番組なわけですから。

 ロッソとブルが合体して何故ルーブというウルトラマンになるのか、ルーブは一体何者なのか。僕がどうしても気にしてしまう部分を、息子はすんなりと受け入れる。まだ4歳で、下地というものが何もない息子にとって、今目の前にいるウルトラマンこそが信じるに値する全てなのでしょう。原体験というやつですね。遊び倒して傷だらけになっている息子のルーブジャイロ。何年後かには思い出の品として我が家の宝物になっている…かな(笑)。いい思い出として語り合える日が楽しみです。

 『ウルトラマンR/B』最終回は22日に放送。前日には早めに寝て、しっかりリアルタイムで鑑賞予定です。実況はTwitterではなく、息子と嫁さんとの家族3人で!

 

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